2021年9月25日(土)に、中日BBさんのローズ倶楽部の会員様向けセミナーの講師をさせて頂きました。
その際にお話をした内容を今回はお話をしていきます。
セミナーのタイトルは、
「壊すだけですか?空き家の活用法とその実際」
というタイトルでおこないました。
そのセミナーの1つのパートとして、
「空き家の外壁塗装は安くできる??」
というタイトルで空き家の外壁塗装の話をさせて頂きました。
良い情報は、セミナーだけで止めてはもったいないのでブログでも皆さんに共有していきます。
壊すだけですか?空き家の活用法とその実際
空き家には、金額が下がる条件がいくつかあります。
空き家の外壁塗装の金額が下がる条件
・雨戸や窓が閉めっぱなしでも問題ない
・家の周りに物がない
これらは、作業効率があがるため金額を下げる条件になってきます。
・駐車場があり駐車車両がない
もしも住んでいた場合だと車があった可能性がありますが、空き家の場合車がないため作業車両を停めることが可能になります。
街中であれば、工事期間中にコインパーキング代だけで3万~5万掛かりそれを負担するのはお客様です。
・施工内容が業者任せ
「塗料を在庫でOK」や「色も特にこだわりがない」
「補修などお金が掛からない範囲は良いように進めて」
「植栽は勝手に切って良いよ」などです。
・工事完了までに猶予がある
例えば、契約が9月で急いでないため「来年3月までに工事を完了してくれれば問題ないよ」となった場合、塗装業界の繁忙期は9月、11月~12月なのですが、年を明けた1月~2月は閑散期のためできればこの閑散期に外壁塗装をさせてもらえるのは塗装屋にとって非常にありがたい工事になります。
他にも現場ごとによって異なる条件はありますが、上記の条件が揃えば10万単位での金額を下げる武器に使えるはずです。
空き家の外壁塗装の金額が上がる条件
金額が下がる条件もあれば下がる条件もあります。
・蔦が這っている、雑草や植栽が茂っている
蔦や背の高い雑草があると、塗装するうえで邪魔になるため外壁塗装前に撤去する必要があります。
この撤去が、外壁塗装で一番金額が大きい人件費が多く掛かるうえ、生木は捨てるのが高いため大きな金額の負担がここで出てきます。
金額を抑えるために、乾燥させてからお客様が捨てるという選択肢もあります。
・下地がボロボロ、雨漏りがしている
これらは、単純に張り替えなどの塗装以外の補修工事が必要になってくるため劣化状況に応じた金額が必要になってきます。
・電気や水道が使えない状態
電気が使えない場合は発電機が必要になり、水道がない場合は浴槽くらいの水量がはいるタンクをトラックで持ってくる必要があります。
発電機は、それほど金額は高くありませんが、塗装の前に洗浄をおこなう水の確保に「タンクリース代+トラックリース代+水道を汲みに戻る人件費」が掛かるため金額の負担は大きくなります。
昔のお宅の場合、井戸しかない場合も多く井戸水は洗浄の機械が壊れてしまうため使用ができません。トラックでタンクを持ってくるよりも、外に立水栓を付ける方が結果安く工事後も立水栓が残るため外に新しく水道を付ける方をおすすめします。
金額の上がる条件は他にも、「屋根の上に足場を建てる必要があるが劣化が進んでいて建てれない」「昔の規格のため道路や近隣に越境していて許可を取る必要がある」「道が狭い」「車が入れない」などもあります。
空き家を業者任せにした際のデメリット
先程、業者任せにすると金額下がります。と言いましたが、空き家の外壁塗装を業者任せにするのは業者によっては手抜きを助長させてしまう可能性もあります。
・住んでいる方は、言わば監視者の一人なのでその監視者がいない空き家は手を抜きやすい現場と言えます。(素人の方では塗装後すぐの手抜きを見抜くことは難しいです)
・在庫を使うと言いましたが、あくまでも消費期限内の同じ塗料です。しかし、一戸分を同じ在庫を集めるのは案外難しいため、何でもかんでも混ぜてそれらを塗ってしまう業者も中にはいます。
(株式会社GsmJapanでは、名古屋の塗装ネットワークで社会貢献として空き家の塗装に使う塗料を提供してもらうことで品質を確保したまま量を確保することが可能になっています)
上記の2つを防ぐ方法は、塗装に詳しい管理者(監督)を置く必要があります。手抜き業者は人件費をカットするために現場に監督を置くことをあまりしないため、現場に顔を出す人と契約前に会って信用できる人物か確認するのも手抜きを防ぐ1つの方法と言えます。
住+(プラス)
このセミナーは、私が所属している「住+」という団体が主催したセミナーです。
住+には、不動産、土地家屋調査士、工務店、賃貸管理、不用品改修、解体、事務局の中日BBさんなどのメンバーがいるため安心して空き家の工事に取り組むことができています。
例えば、家の周りに物がない場合2万円値引くことが出来ますよとなった場合、不用品回収のメンバーが外壁塗装前に入ることで、トータルのコストが下がっていることになります。
空き家に慣れているメンバーがいて、いつも一緒に仕事をしているからこそ簡単な発想ですが、出てくる発想です。
住+では、
「大きな社会問題になっている「空き家問題」について、現場の目線から解決のお手伝いをする事を目的に活動する専門家の集まり」
として
「現場を知る専門家だから提案できる空き家の活用方法」
を今回のセミナーではお伝えさせて頂きました。
まとめ
セミナーでは、スライドを口頭でお伝えしたため、文字で伝えるのはまた違いますね。
あくまでも、今回の内容はうまく色々な削減方法が当てはまった内容になるため、お家の周辺環境よっても金額の変動はあります。
しかし、それでも空き家に慣れている業者と空き家の塗装の経験が多い業者とでは20万、30万と大きく金額の差が出ることがあります。
安いだけの業者は沢山いますが、品質を保ったまま安くできる業者は少ないため、決して安いからといってこれらの内容をおこなっていると思わず、安い業者には注意してください。
今から言う箇所は、皆さん憶えて返ってください。⇐(セミナーで言った言葉です)
【住まわれているお家をベースにして空き家を見た場合に条件が合えば金額が下がりますが、ここからですよ!!「金額が下がったのは値引きではなく、条件が合ったからです。条件が合ってもいないのに契約が欲しいから業者が金額を下げていた場合、最初から値引きの枠を設定していたか、手抜きを前提とした金額の提示です。」ので金額を下げていく場合は金額が下がった理由とその金額が見合っているものかしっかりと確認をしましょう。】
金額が下がった条件をしっかりと確認をしないと、その条件は「手抜きをしますね」という条件かもしれないので、空き家の外壁塗装は注意して業者を選ぶようにしましょう。